判断推理が伸びない ― 命題の扱いから
判断推理・数的推理が伸びない
解法パターンは覚えているのに、それが成立する理由(逆・裏・対偶)を扱えていない状態です。少しひねられると崩れます。
読んで納得することと、次に自分で出せることは別です。分かった感じは、再現できる保証になりません。
なぜ対策本で直らないか
「解説を読むと分かる」は、理解できていない印ではありません。再現できないことのほうが問題です。
この順でやります
- 「AならB」の逆と裏を見分ける逆・裏・対偶
- 「すべて」「一部」と否定を組み合わせる「すべて」「一部」と否定
- 必要と十分を区別する必要と十分
- 関係を、表や図の形にする関係を、表の形にする
- 割合と数の変化を読む割合と数の変化
- 単位と桁をそろえる単位と桁
使うのは 考えるの4つ、数えるの2つ。読む・聞く・伝える・決める・学ぶ には、この目的では触れません。
ここで扱わないもの
これを解いても、公務員試験の点は直接には上がりません。上がるのは、解説を読んだときに再現できるようになるまでの速さです。
もう少し詳しく
タップすると開きます。
「もっと解け」では、なぜ変わらないのか
判断推理が伸びないと相談すると、たいてい「演習量が足りない」と言われます。量は要りますが、手が止まる場所が同じままだと、同じところで100回止まります。量が効きはじめるのは、どこで止まっているかが言葉になったあとです。
もうひとつよく言われるのが「解説の理解が浅い」です。再現できないのは、解説が一行で済ませている「対偶をとると」のような手続きを、毎回その場で作り直しているからです。ここを扱うのが 「AならB」の逆と裏を見分ける」 と 「必要と十分を区別する」 です。
数的推理が苦手な、文系の人へ
数的推理でつまずくと「数学をやってこなかったから」と考えがちですが、出てくる計算は中学までの範囲がほとんどです。速さと時間も、濃度も、仕事算も、まず条件を並べて関係の形にする作業から始まります。ここは 「関係を、表や図の形にする」 が扱う範囲です。
「20%増えたあと20%減った」を元どおりと読んでしまうのは 「割合と数の変化を読む」、月と年、千と万が混ざるのは 「単位と桁をそろえる」 です。文系か理系かで分かれるところではなく、書いてある数字を、書いてあるとおりに受け取れるかどうかの話です。ただし、計算が遅い、途中で符号を間違えるという種類の詰まりは、ここでは直りません。
どのくらいで、何が変わるのか
「AならB」の逆と裏を見分ける」、「すべて」「一部」と否定を組み合わせる」、「必要と十分を区別する」 を各5問なら、30分ほどで終わります。その30分で得点が上がることはありません。変わるとすれば、自分がどこで止まっているかに名前がつくことです。
ただし、これはまだ確かめている途中の主張です。効いていない場合は、効いていないと本人にも分かる形にしてあり、上がる・伸びるとは書けません。1つの操作にある問題は15問しかなく、解けば数日でなくなるので、日々の演習の代わりにはなりません。
この読み方は、試験のあとにも使えます
判断推理で使った 「AならB」の逆と裏を見分ける」 や 「必要と十分を区別する」 は、試験の別のところにも出てきます。文章理解で筆者の主張と根拠を切り分けるのは 「主張と根拠を分ける」、資料解釈で「前年比」や構成比を読むのは 「割合と数の変化を読む」、その数字が誰を数えたものかを見るのは 「誰を数えた数字かを見る」 です。
採用されたあとに読むものも、形はよく似ています。条例・要綱・通知の「原則として」「〜に限る」「以上・未満」を受け取るのが 「書いてある強さのまま受け取る」、窓口や上司から聞かれたことに、経緯からではなく、まず答えるのが 「問われたことに、まず答える」 です。仕事が早くなるとまでは言えず、面接や論文の対策もしていませんが、試験のためだけに使う読み方ではないとは言えます。