学び直しが続かない ― リスキリングで起きていること
学び直しが続かない
「リスキリングする」では手が動きません。次にとる動作1つまで下りていない状態です。
読んだ・聞いたで止まっていて、閉じて思い出す時間が一度も入っていない状態です。修了証は出ますが、手は動きません。
終わりの条件がないと、いつ終わったのか自分でも分かりません。終わらないものは、続きません。
なぜ対策本で直らないか
困っているのは「何を学ぶか」ではなく、「学んでも定着しないこと」です。受講率は出ても、「受けた」と「使える」の差は埋まりません。
この順でやります
- 次にとる動作1つまで下ろす「勉強する」では、手が動かない
- 終わりの条件を決めるどこまでやれば終わりかを、先に
- 見て分かるのと、思い出せるのは違う動画を見ただけで、進んだ気になる
- 覚えるものと、引くものを分ける覚えるものと、引けばいいもの
- 忘れかけた頃に復習する忘れかけた頃にもう一度
- 中断するとき、再開点を書き出す次に開くとき、どこからか分からない
使うのは 学ぶの6つ。読む・聞く・考える・数える・伝える・決める には、この目的では触れません。
ここで扱わないもの
何を学ぶべきかは決めません。講座の紹介も比較もしません。扱うのは学び方だけで、講座やスクールとは競合せず、その手前に立ちます。
もう少し詳しく
タップすると開きます。
「習慣にしましょう」では、なぜ続かないのか
学び直しが続かないと、「朝に1時間つくりましょう」「基礎をもう一周しましょう」と言われます。ですが手が止まるのは時間が切れたところではなく、次に何をするかが決まっていないところです。「Pythonを勉強する」というメモは、開いた瞬間の動作も、今日の終わりも決めていません(「次にとる動作1つまで下ろす」・「終わりの条件を決める」)。
読み返すと分かる、けれども使えない。これは理解の深さではなく、見て分かることと、思い出せることが別だという話です(「見て分かるのと、思い出せるのは違う」)。なお、このサイトは何を学ぶべきかを提案せず、分野選びも講座の比較もしません。
何が変わって、何は変わらないのか
1回は3〜5分、1つの操作につき15問、「学ぶ」は10操作です。「次にとる動作1つまで下ろす」 と 「終わりの条件を決める」 なら、次に開くときのメモが「Pythonを勉強する」から「第3章の練習問題を3つ解く。3つ解いたら閉じる」に変わります。能力が上がったのではなく、知らなかった区別をひとつ受け取っただけです。
分野の中身はここでは増えず、講座を修了できるとも、資格に受かるとも言えません。「見て分かるのと、思い出せるのは違う」 の効き目は、あとで閉じて試すまで自覚できません。だから記録を残し、一度落ちた間違い方を次に避けられたかを表示しますが、差が出ないこともあります。
施策を回す人事の方へ
これは個人を評価する道具ではありません。解答の記録は各自の端末の中だけに残り、本人が書き出して渡さない限り、人事の方にも私たちにも届きません。受講後の業務成果との関係も測っていないので、「先に配れば講座の定着が上がります」とは書けません。
できるのは、講座を契約する前に「自分の得意と苦手を知る」を一度まわして、どこで止まるかが人によって違うことを本人自身に見せることです。全員に同じ導入をするという前提を、いったん外して考えられます。何を学ぶかの提案を一切しないので、すでに契約ずみの研修の、その手前に置けます。
ここで身につくものが、仕事のどこで効くか
「学ぶ」の10操作は、学び直し専用ではありません。会議で「検討します」と決めたのに何も動かないのは、次に何をするかと、どこまでやれば終わりかが決まっていないからです(「次にとる動作1つまで下ろす」・「終わりの条件を決める」)。朝に前日の続きを思い出すのに時間がかかるのは 「中断するとき、再開点を書き出す」、うまくいった仕事を良い判断だったことにしてしまうのは 「結果と判断を切り離す」 です。
学び直しの先で資格試験を受けるなら同じ10操作が効きますが、各資格の範囲や法改正には触れません。名前がついたからといって、別の場面で自動的に気づけるようになるとは限りません。ここで言えるのは、名前がついたものは探せる、というところまでです。